『帽子の文化史〜究極のダンディズムとは何か』
ジョルダン株式会社発行(2011年)
出石尚三著(敬称略)
服飾評論家。そもそも帽子とは何か。何のために被るのか。フェルト素材とは何か。ビーバーハットとは。シルクハットや山高帽とは。普段帽子を被りなれている方でも、その起源や素材、成型などはよく知らないもの。その全てを解りやすくまとめられており、ナポレオンやチャップリンなどの歴史上の人物や、シャーロックホームズなどの小説上の登場人物や文学上の登場人物まで、その帽子の関係性や被り方、佇まいと振る舞いなどから、男性が装いのひとつとして、帽子を被ることの『軸』を整えることができる一書。
『男は自らの誇りを示すために、帽子を被るのである。言い換えれば帽子の歴史とは誇りの歴史でもある。』との一言は、カジュアル化に流れる現代の日本人男性にとって、胸に迫る言葉ですね。