幼児虐待、高齢化と痴呆症介護など現代社会の問題を、ある母と娘にフォーカスを当てながら親子の絆を取り戻していく物語です。現代の日常的なシーンに合わせた素朴なスタイリングと、バブル崩壊後間もない90年代初頭のスタイリングを意識したシーンなど、少し工夫を凝らしてみました。
血縁関係にあるものほど、真摯に向き合うことが難しいかも知れません。親が子に求める生き方、子が親に求める在り方。ほんの少しのズレが、互いの人間関係のストレスになっていることも少なくはありません。稀有なケースかも知れない本編を通じて、親子の在り方を見つめるきっかけになれば幸いかと感じます。
映画『ひとつぼっち』
「あたしなんか産まなきゃよかったのに…」
介護施設で働く波子の前に、
幼い自分を捨てた母親が突然現れる。
母は全てを忘れていた。監督 副島新五
脚本 波流じゅん
音楽 小野川浩幸
プロデューサー 前田和紀